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元サイト：弈客囲碁
元作者：藍烈、小圓
2月4日、第25回LG杯朝鮮日報棋王戦決勝戦第3局がオンラインで行われ、7時間に及ぶ激戦の結果、白番の韓国棋士、”大申”申旻埈（シン・ミンジュン）九段が3目半で中国囲碁の第一人者柯潔（か・けつ）九段を破り、2-1で初の世界戦制覇となりました。申旻埈が初戦を落としたものの、2局目から連勝を収め、「柯潔を勝つ奇跡」を成し遂げました。LG杯で新たな王者とともに、柯潔は惜しくも準決勝の結果となりました。
申旻埈の師匠李世乭（イ・セドル）は、以前柯潔に全面的に超えられ、神壇から倒されました。今回のLG杯では、申旻埈は自分の師匠に代わり復讐し、韓国新世代の棋士では、申眞諝（シン・ジンソ）九段に続き二人目になり、韓国棋士のLG杯二連覇の結果となりました。
対局直後、申旻埈は韓国メディアの取材を受け、以下はインタビューの内容です。（HANGAME記者韓昌奎からの提供）
ーー初優勝の感想は？
申旻埈：とても嬉しいです。前の2局より、最終局のほうがもっと緊張してた、だから嬉しさも格外だった。
ーー最終局に向けて、どのような準備をしましたか？
申旻埈：準決勝から決勝戦の間に、対局が結構あったので、一局一局集中し、真剣に検討して準備してきた。対局前に序盤もいろいろと研究したが、ほどんど使えなかった。
ーー柯潔九段の強さはどこか、或いは柯潔九段に対しどう準備してきたでしょうか？
申旻埈：自分から柯潔九段を評判する資格はないので、とりあえず柯潔九段は実利派で、自分も従来の打ち方を変え、今回は実利派の碁にした。
対局室から離席する申旻埈
ーー去年12月から、長い不調な時期に陥り。この間大変つらい思いが多かったと思いますが、どう克服できましたか？
申旻埈：あの頃自分の自信も最悪な状態で、誰と対局しても負けてしまう状態となり、自分の運が使い切れたかなと思った、それにしても、その後LG杯の決勝戦が控えてるから、できる限り消極的なことを残さないようにしてた。負けたあと、自分を動揺させたくないので、懸命に碁の勉強をしてた。
ーー最終局を簡単に振り返ってください。
申旻埈：序盤はやや難しかった、上辺をしのいだ後、誰が良かったが分からなかった。その後黒が隅を生きてから、自分からいろいろ利くところが多かったので、そのあたりから形勢が良くなった。中盤から、緩い手を打って、形勢が細かくなったが、今日の碁の形勢は終始悪くなかった。
検討室に現れた申旻埈、勝負所を示す
ーーいつから勝利を確信しましたか？
申旻埈：後半のコウ争いから、柯潔九段からのコウ材がなかったので、10目くらいのコウ材探して、このあたりから勝ちを確信した。
ーー最終局は白番ですが。
申旻埈：LG杯のコミが6目半ですから、それほど差がないと思います。ただし今回の三番勝負は、白番必勝の調子を感じたので、今日も白番にしました。最終局での白番は幸運だと思います。
対局直後、検討を始める
ーー今後の目標は？
申旻埈：今回の優勝は出来すぎたので、自分も足りない部分について自覚があるので、今後更に努力し、再び世界戦で優勝できる棋士になりたいね。
ーー昨日と今日、チェックシャツを着てきました。
申旻埈：1局目負けてから、服を変えたいを思った。このチェックシャツは準決勝で着てたので、今日もこの服にした。
ーーこの世の中、意識しているライバルは誰ですか？申眞諝（シン・ジンソ）ですか？
申旻埈：いやいや、申眞諝は強すぎる、特に意識しているライバルはいないね。
ーー特に負けたくない海外棋士はいますか？
申旻埈：中国棋士との対戦は、みんなやりにくい相手だ。
ーー今回のLG杯で、一番怖かった相手は？
申旻埈：準決勝と決勝戦最終局は、崖ブチの戦いだったので、大変難しかった。三番勝負の初戦を落とした後、今回は完敗するかと思った、実力の差を感じたね、自暴自棄になるところだった。後々見ると、初戦はやや保守的だったので、2局目と3局目は積極性がある碁を打ちたいと思った。
ーー韓国ナショナルチーム監督、睦鎮碩（モク・チンソク）九段から助言があった。
申旻埈：初戦を終えて、一晩明けて睦鎮碩監督から連絡が来て、気持ちを整理して戦おうを話した。
ーー決勝戦三番勝負の分岐点は？
申旻埈：勝った2局目の碁の内容が良かったことが大変意外だった。元々相手が強すぎると、現時点では相手になれないと思ったけど、最終局の中盤あたりでは形勢が悪くなかったので、ここから勝ちたいという願望が生み出した。
ーー最後に囲碁ファンに向けて一言。
申旻埈：ファンの激励が自分のエネルギーとなったので、それを後押しして奇跡を成し遂げた。今後も相変わらず更なる努力を続き、ファンに恩返ししたい。
